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支配人

小池 良考

岐阜市出身 1985年生まれ。

今から10年前、岐阜の歓楽街玉宮にある居酒屋喰快に就職したことが始まりでした。

玉宮にはお客として頻繁に徘徊していた時期があり(アルコール中毒期)そんな時とあるバーで社長(西山誠)に出会いました。週2のペースで相席することが一ヶ月ほど続きました愚痴や不満に垂れ切った怠け者だった私に『ならうちで働けよ』言ってくれました。半ば呆れていたと思います。。。

料理経験ゼロだったのに意味のわからない向上心にかられ翌日に前職の代表に相談し行きいきました。働きがいのある良い方達に恵まれた良い環境だったのですが、26歳だった私は将来したい事、1年後やりたい事が何も無い自分に諦めを感じ過ごしていた時期だったためか、チャレンジする事で変われるような気になってしまっていたのだったと思います。

そうして二ヶ月後には喰快に働かせて頂くことになるのですが包丁も持てないのでまずは洗い場からスタートです。


当時喰快は繁盛店で肉体労働をしていた事もあって体力には自信があったはずなのですが洗い物をするだけでもヘトヘトになるほどお客様の出入りが凄く入社初日の営業終了間近、社長の耳元で『酒飲んでいいっすか?』と完全に社会不適合者でした当然2時間怒られました。


一台6万円する調理器具を落として壊してしまった際には『わざと落としたんじゃ無いんです!!』と逆ギレです。みんな口も聞いてくれませんでした一年も経つとそれなりに作業もできるようになった頃
喰快2号店の動きとなった時、私も異動と報告をいただきました。指10本とも絆創膏を貼ってるようなまだまだだった自分にはまあまあ恐怖に近い不安でしたが、今思えばそこでの経験がほぼ私の軸を作ってくれた職場でもありました。


後に3店舗目の出店、ランチ営業、お弁当の販売など拡大していく喰快で成長させていただきました
そしてコロナ到来です。居酒屋の営業ができなくなりました。


再会の見込みのないまま休業中だった時、社長と二人でYouTubeの撮影に勤しんでいました。
ある日、息抜きにサウナでも一緒にいくか?と社長から誘われ会社から近いサウナ施設に行くことになります。


当時、私はサウナに対して食わず嫌いのような全く興味のないどころか、お風呂自体、面倒臭くリラックス効果なんて全く感じないタイプでした。現地で待ち合わせだったので、受付の方の案内に従って浴室に行き、幼少期以来のサウナの扉を開けるとビッチャビチャの社長が手を挙げ待っていました。


室内は約90度、ただただ蒸し暑く代謝の悪い私には苦痛な空間でした。とくに会話も無いまま3分ほどで私の限界が訪れサウナ室を後にし脱衣所で休憩していました、なかなか浴室から出てこない社長を後にし食堂でビールを飲んでいると魂の抜けたような顔をした社長が現れたのです。

『最高やなー』という言葉に『まあ。。』

と気のない返事、好きに過ごして勝手に帰りなさいと言い残し仮眠室へ向かう社長は、まるで実家のように施設を堪能しているように見えました。僕はそそくさと退館したというのが初サウナでした。


一週間ほど日が経ち、あの脱皮した蛇のような社長の顔とサウナというものが気になり、何気なくサウナの効果についてグッグてみると正しいサウナの入り方、順番、分数、回数がまとめられたマニアックなサイトを見つけ(当時、サウナブームはまださざなみ程度だったのでサウナを取り上げた記事が少なかった)その馬鹿馬鹿しさに引き込まれ情報をインストールしてもう一度同じサウナ施設へ向かいました。


まずは水分補給。

十分すぎるほど水を飲むことでサウナに長時間入れる上に発汗もしやすくなるとのこと。


次は洗体。

これは利用する上でのマナーと毛穴を綺麗にし良い汗をかける事と見せつけるように身体を洗うことで周りの方から信頼をいただけるとのこと。


次は湯通し。

熱湯に一発目のサウナに入る前に1〜2分熱湯に入る事で汗腺を呼び起こしアイドリング状態にさせるとのこと。

そしてサウナの最初は下段。そして最低でも8分。入るできたら12分。入って体の芯までしっかり温めること。6分でかなりキツかったけれど、従わなければ快楽が訪れないと書かれていたので10分温めダッシュで外へ。


サイトの中でも一番熱弁されていた水風呂。

水風呂なんて人生1度も入ったことがない(存在する意味が分からなかった)どうやら一気に肩まで浸かり身体を動かさない事がコツらしい。ゆっくり足先から膝、胸、抵抗しかない無理だ。。

頑張って肩まで浸かり30秒ぐらい経つと不思議と冷たさを感じなくなり、1分にもなると気持ちよくなってくる。記載されていた2分まで入り、小休憩に入る。

椅子まで3メートル。歩く間、視界が溶けるような感覚になり椅子に着くと、自然と笑顔になりよだれを垂らしそうなほど、爽快感と脱力感が全身を駆け巡る、今まで味わった事のない体験をしました。今でもあの最高の多幸感は感覚すら覚えています。そこからその不思議な装置に魅了されていきます。